スタートアップ

FIIKAは地域SNSを志向しない

僕は地域SNSは流行らないと思っている。ただ現在開発中のFIIKAの話をすると「地域SNSですか?競合がすでにいますよね」という質問を受けることがあるのでここでもう一度整理したいと思う。

FIIKAはそもそも地域SNSは志向していない。僕が提供したい価値はママ同志(将来的にはパパ同志も入れたい)のストレスのない出会いであり、そのママ同士による価値交換の促進だ。
そのサービスは男女の出会い系ではTinderやPairsが代表格で、ビジネスではYentaとなるだろう。マママッチングではアメリカ発のPeanutとイギリス発のMushがある。それらをSNSと呼ぶ人がいないようにマママッチングを軸としたFIIKAも地域SNSには該当しないと考えている。

僕が地域SNSが流行らないと考えている理由は下記だ。

1)情報量ではグーグルには勝てない。
例えば、日本にある地域SNSのフォーラムに投稿されている内容のほとんどはグーグル検索すれば見つかるような内容だ。そのような情報で埋め尽くされた掲示板をわざわざ見たいユーザーは少ないだろう。ユーザー数が少なくなるクローズドな地域SNSで情報量と質、更新頻度で勝てる見込みはない。実際に地域SNSのコミュニティを除いてみると、「参加者:6人」「最終更新日:2017」などよくあることだ。

2)コミュニティではFBには勝てない。
FBでも、例えば「港区ママコミュニティ」を簡単に立ち上げることが出来る。新たに新規にプロフィールを作ることもなく、既存のプラットフォーム上でグループが作れるのであればわざわざ地域SNSに移行するだけのインセンティブがない。

3)本当に重要な情報はパブリックにはシェアされない。
インターネット上で不特定多数(もしくはグループ内での多数)に情報を発信している人は、読む専門の人の1割もいないではないだろうか。経済原則を考えれば、自分が有益な情報を提供すればそれの見返りを求めるのは当然だ。特にそれが保育園の入園や、子連れに優しいカフェなど、キャパシティが決まっているものであれば、その情報が広まることで自分に不利益が生じる。だったらその情報を自分たちにとどめておこうとするのは至極当然だろう。

4)ベネフィットが抽象的すぎて、参加する気になれない。
人はベネフィットがあるからこそ、何かの行動を起こしたいと思うものだ。Uberは「安くて効率的な移動」、Airbnbは「安くて快適な宿泊経験」を提供してくれるからこそ参加者が増え、スケールすることが出来た。しかし、それらに比べて地域SNSが謳う「地域コミュニケーション」が提供してくれるベネフィットは極めてあいまいでよくわからない。参加してみても最終更新日が2017だったりするので、アカウントを作ったらそのまま放置してしまう。これならFBでグループを作ったほうがコミュニティグループ主催者としてもやりがいがあるだろう。

地域SNSが流行るためには、開かれたグーグル、グローバルSNSのFB、即時性SNSのTwitter、写真共有SNSのInstagram、中古商品売買のメルカリ、等に代替されない価値が必要になるだろう。僕は既存の日本の地域SNSにはその独自の価値は感じない。だからこそ、僕は地域SNSを事業としてやろうとも思わない。

僕がFIIKAで作り出したい世界はまずはマママッチングでストレスのない、もしくはベネフィットを共有した、ママ友を見つけてもらう。その後のやりとりは、LINEやInstagramでしてもらってもかまわない。ただし他のplatformではできない独自の価値交換をFIIKAでやってもらう考えだ。プラットフォームは自己の利益最大化を目指す個人を助ける「神の見えざる手」のような存在にすぎない。ゆえにFIIKAは、既存サービスとの差別化が困難な地域SNSは志向しない。

ではその独自の価値交換は何か、はまたの機会に。

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